二重の目


 実験をする時は、必ず保護眼鏡をしなければなりません。コンタクトレンズをしている人は、伊達眼鏡をかけるか、コンタクトを外して眼鏡をかける必要があります。

 ある学生が1日の実験を終えて、帰り支度をしていた。眼鏡をはずして、コンタクトレンズを入れた。そして、目を開けた瞬間、学生は驚いた。目がぼやけているのである。化学実験をした後だけに、何か薬品が目に入ったのではないかという不安が頭をもたげてきた。さらに、学生はもう一方の目もぼやけていることに気付き、パニック度が増大した。学生は、慌てて周りの人にそのことを伝え、先生にも伝えてもらうように頼んだ。
 学生のことを心配して集まってきた研究室の面々は、「実験でどんな薬品を使ったんや?」とか、「ちゃんと手を洗ってたか?」などと、学生に質問を浴びせかけたが、原因ははっきりとしなかった。そこで、コンタクトレンズに異常がないかどうかを確かめるために、レンズを取り出してもらった。片方の目から取り出したレンズを見て学生は「あっ!」と小さく叫んだ。その声を聞いた人たちが「何事か!」と思って覗き込むと、学生の手の中には、コンタクトが2枚あったのであった。

このように笑い話で終わる場合は良いですが、目に薬品が入ると一大事です。保護眼鏡をかける、汚れた手で目を触らないなど、十分にきをつけなければなりませんね。