蛇の口


 蛇の口は小さいのに大きな獲物を丸呑みすることができます。通常、他の動物は最大限に口を開けますとそれ以上開きませんが、蛇の場合、顎を外して(実際には骨をうまく動かして)さらに大きく開けることが可能です。

 ある学生がアルゴンラインに繋いだ風船を膨らまそうとしたが、膨らむ気配がない。そこで、隣の部屋に行って、ラインに接続されているアルゴンボンベの口を開こうとしたた。しかし、バルブは堅くてピクリとも動かない。そこで研究室の力のありそうな学生を呼んできて試してもらったが、それでも開かなかった。道具を使おうが叩こうがびくともしない。仕方がないので、先生に頼んで業者の人に来てもらうことにした。
 暫くしてやってきた業者の人はボンベを見て、「ガスの入れ替えが大変になるんで、次からは空にせんといて下さいね。」と言ってボンベを交換して去っていった。その時になってようやく学生たちは、バルブはすでに全開になっており、それ以上に開けようと無駄の努力をしていたことに気づいたのであった。

ボンベにレギュレータが取り付けてあると、どの程度ボンベにガスが残っているのかを知ることができますが、ないと空になっていても気づかない時があります。ボンベのバルブが壊れますと、大事故になることもありますので、あまり大きな負荷をかけないようにするべきですね。