小学生の時の遠足で、先生から「家に着くまでが遠足です」と言われたことがあります。実験も後片付けまでが実験と言えるのではないでしょうか。
ある４年生の学生は研究室の実験にもようやく慣れてきた頃である。そろそろ一人でできるようになったにも拘らず、実験の最後には先輩のチェックを受けなければならなかった。その日もドラフトチャンバー内で実験を行ない、終了した旨を先輩に報告した。先輩が「使うたガラス器具もちゃんと片付けとかなあかんで」と言い残して去った。
学生はそれらの器具も片付け、ドラフト内には何も残っていない状態になったことを確認した。「やっと終わった〜」と言いながら、ドラフトチャンバーの扉を勢いよく閉めたところ、油浴の端に引っ掛けてひっくり返した。ドラフト内は元より床も油まみれである。掃除やら油の入れ替えやらで、それから１時間を要したのであった。
最後の最後まで気を抜かないようにしないとだめですね。