実験機器は日進月歩の発達を遂げており、新しいそして高機能を備えた機器が発売されています。その一方で、古い機械を大切に使い続けている人たちもいます。
ある大学では分析機器のデータを書き出すのにプロッタを使用していた。「こんな古いのんを使うてるところ、他にないやろ」と皆、思いつつ使用していた。ただ、最近は1つ問題が生じていた。そのプロッタ用のペンが製造中止になり、手に入らなくなったのであった。そのためだけに新しいプリンタを購入したところで、古い機械に接続して動作するかどうかも分からない状態である。先生は出入りしている2つの代理店に相談をした。1つの代理店はカタログを見て、「もう諦めんとしゃあないですね」という返事であった。もう1つの代理店は、あちこち問い合わせをしてくれて、「他のメーカーのペンですけど、使えそうなのを見つけました」と言って持ってきてくれた。その結果、危機をなんとか乗り越えることができたのであった。
その1年後、ある予算がついて、機器の更新ができることになった。家が1軒建つくらいの金額である。その情報を聞きつけた代理店がやってきて、それぞれの推しを紹介してくれたが、スペック的にはどちらの機器も大差がなかった。先生は当然ながら、ペンを探して来てくれた代理店が推している機器を選んだのであった。
取り扱う金額や相手によって態度を変えるような人は、なかなか信用してもらえませんよね。