キャンプ場のトイレも整備されて使い心地が良くなりましたが、そうでないところに行きますと、アンモニア臭がきつくて目や鼻が痛いことがあります。
ある学生がアンモニア水を用いた実験を行なっていた。反応が進行したかどうかを見るために、顔を反応容器に近付けた。臭いだろうからと息を止めていたが、続かなくなり思わず吸い込んだところ、大量のアンモニアガスも一緒に吸ってしまった。目や鼻の激しい痛みに、椅子を並べて瀕死の重病人のように横たわった。「ちょっと大袈裟やな」と思いながらも、後輩たちは気の毒に思えてきて、何かしてやれないものかと相談をした。1人の学生が「酸で中和するしかないかな」と言えば、他の学生が「目を洗うのにホウ酸を使うから、それで鼻を洗うたらええんちゃう」という結論に達した。その話を横たわっている先輩のところに持っていくと、ホウ酸団子を連想したのか、「俺はゴキブリか!」と怒ってしまった。
後輩たちは、先輩を宥めるために、他に何か良い案はないかと先生のところに行って尋ねてみると「そうやなあ、ホウ酸水を鼻から吸わしたらどないや」との返事。誰しも考えることは同じかと思いつつも、それを先輩に伝えることもできず、半分笑いをこらえながら、先輩を眺めていたのであった。
根本的な原因は顔をフラスコに近づけたことです。覗き込んだり、直接臭いをかぐような行為は避けるべきですね。