実験着や保護眼鏡など、実験をする際に身を守るために必要な装備があります。でも、安全そうに見えてしまうと、つい省略してしまいがちです。
ある学生がドライアイスーエタノール浴を使って、低温実験を仕込もうとしていた。先輩が同様の反応を仕込んでいる姿を見ると、手慣れたものでドライアイスを素手でつかみ、掌の上で木槌を用いて細かくしたものを浴の中に入れていた。学生は「かっこええなあ〜。僕も同じようにやってみたいわ」と思った。言い換えると軍手をはめてドライアイスを持つのがダサく思えたのである。
学生は早速にドライアイスを掴み砕こうとしたが、木槌を用意するのを忘れていた。慌てて、木槌を持ってきて砕いたものの、長く持ち過ぎていたために、指がドライアイスにくっ付いてしまっていた。そこで、もう片方の手でドライアイスを引き離したところ、指先の皮がペリッと剥がれた。痛みに耐えながら反応を仕込み終えたものの、「次からはちゃんと軍手を使お」と反省したのであった。
何の役割もない保護具はありません。それぞれを使用する理由があります。自分の身は自分で守りましょうね。